2011年11月18日

ドレミファの空しんど。

11月18日(金) 6:30 PM〜 「この空が好き」
      RadioTAKASAKI FM 720 ”Air Place”


いまの季節、街を歩くと木の葉に気持ちを奪われますが、背景の空がいい。
11月の雲と風と光のアンサンブルは絶妙なのだ。
そんなときなんですで、ビルの間に鯨が飛んでいるのが見えるのは。

大滝詠一《空飛ぶクジラ》、ピアノで始まるバージョンがいいんですけど。
http://www.youtube.com/watch?v=33jJd0G3QSA
ありがとう、イラストの sugARneco さん。

でも、この歌、ビートルズのイェロー・サブマリンを見ながら
《Your Mother Should Know》を聞いていると作れちゃいそうなんですよね。
メロディも、ピアノの叩き方も、うまく変装してるけど。

鈴木慶一さんがいつだったか言ってた。ビートルズとストーンズとボブ・ディランに関しては「パクる」とは言わないんだって。
そういえば、コード進行とか、ベースラインとかにも著作権ってなさそうだし。

みんなして一つの歌、歌い継ぐのもいい。空の歌として、20世紀最大のスタンダートは、たぶんこれでしょう。
My Blue Heaven. 最初の邦題が《あほぞら》。
エノケンで2バージョン(酔っぱらいの替え歌を含みます)、ローズ・マーフィーもついでにお聞かせしますが・・・

このブログでは、これをお見せしたい。ちょっとスゴイ映像です。
http://www.youtube.com/watch?v=CT0ytkCtLK8&feature=related
ついでに、ノラ・ジョーンズも聞いてみます?
http://www.youtube.com/watch?v=7aGtENy2Tw4&feature=related

はいはい、お別れは派手にね。晩秋の空でした。
エルモア・ジェイムスの《The Sky is Crying》
http://www.youtube.com/watch?v=NASvjXBl0NM


2011年11月09日

ワタシ、ニポン、スキヤキ・ヤキイモ!

11月11日(金) 6:30 PM〜 「オハヨ、スキヤキ、コンニチーワ」
      RadioTAKASAKI FM 720 ”Air Place”


故中村とうよう氏もファンだった、トマス・ピンチョンもファンだった、"ニャンサーネットジャパン"さん(リンクさせてください)も「ジャイブじじい」と呼んで慕っている
スリム・ゲイラード(Slim Gaillard)の《スキヤキ・チャ・チャ》から今日は入ります。
この人くらいになると、オハヨとスキヤキを知っていれば、日本語の歌が歌えちゃうのだ。
僕ら日本人も英語の歌でひるんでないで、Ohio, Iowa, Dakota だけで、ジャイブしちゃいませんかね。


「上を向いて歩こう」が 《Sukiyaki》 の名前になってしまった。
ベルギー人の歌だから「ワッフル」って名前でいいだろう、みたいな話だけど、
でも50年間、歌われ続けて、こんなきれいなバージョンも生まれた。プリシラ・アーン、
この夏、日本にきたんだって。これはきれいだ。r の音も、ちゃんと日本語のラ行だし。
http://www.youtube.com/watch?v=_1NGVyFzaFI&list=PL3978C3EF6D294A1C&index=11&feature=plpp_video


これこれ、
《Konnichi Wa》by Steph Pockets
このPVは楽しい。手軽なツールを使いこなし、ビートで、落書きで、歌で交わる。これすなわち国際教養、ですよね、早稲田の先生?


Yo! マーティ、久しぶり。
(ジョニーだよ、「ワン・フレーズ・バンド」の。アキっていう、オハヨンの女子アナさんもいたっけな。)
しかし、これ、いいじゃん、いいじゃん、サムライじゃん。《天城越え》
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伊豆半島も、今日も枯葉がキラキラ舞ってるんでしょうか。今日のラストナンバーは、
ナッ・キン・コールが、日本語で歌います。♪「……君が腕、やさしく、私を、いだきて、尽きせぬ恋の夢を、語りし、あの日」

2011年11月03日

コニカはコニカ、クラチはクラチ

11月4日(金) 6:30 PM〜 「僕も貴女もカメラマン」
      RadioTAKASAKI FM 720 ”Air Place”



 行楽日和でございますね。はい、カメラを持って出かけましょうか。
 このメロディ、一度聞くと耳について離れないんですなあ。《カメラマン》

 
 こんなに耳について離れないのは、60年代テレビ・シリーズの「バットマン」以来かも。

 さて、日本でカメラというと「コニカはコニカ、いいと思うよ」という時代がありました。小西六さんの操業が明治6年とか。そんな昔はわかりませんが、灰田勝彦の歌うこの歌の感覚はなんとか、覚えてますです。《ボクはアマチュア・カメラマン》


これこれ、これです、弾き語りの怪物、倉地久美夫、『庭にお願い』という映画をやっと最近、高崎シネマテークでご覧じました。
この男に《ベスト・カメラ》という歌あり。『スーパーちとせ』のアルバムに入っていますが、このライブ版、いいですねえ。2分しないうちに音楽、ちゃんと始まります。


マーゴ・ガーヤン《Take a Picture》 もかけましょう。音楽がメロディと同義語だったあの時代に、レンズを向けて、絞りを開いて。
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2011年10月27日

夜と朝のあいだに

10月28日(金) 6:30 PM〜  よるーーっ!  あさーーっ!
      RadioTAKASAKI FM 720 ”Air Place”

詩とジャズがくっついた感覚が歌謡曲にストンと落ちて、国民的認知度ができた時代の歌。
そうか、編曲・馬飼野俊一 だったんですね。
最初の写真がいいなあ。
ピーター《夜と朝のあいだに》

さて、夜と朝のあいだに、何をするのか。
《夜霧のしのび逢い》ですか。クロード・チアリのギターがラジオから盛んに流れていた1965〜66年,
これ越路吹雪のバージョンがいいんです。

他にヒデとロザンナ《真夜中のボサノバ》と、関たかし《夜更けのタンゴ》

真打ちは《見上げてごらん夜の星を》
誰でいくと思います? これはぜひお聞きください。森進一、最高です。

2011年10月24日

少女よ。

10月21日(金) 6:30 PM〜  Where have all the girls gone?
      RadioTAKASAKI FM 720 ”Air Place”



少女はどこへ行った?

 電車に座っていて、ふと前を見上げたら、そこに一人の少女が立っていた。そんなことが、かつては、ごくたまに、ありえたような気がする。たとえその"少女"が、もともとは「長い髪の少女」や、♪あわれー、少女よー、霧の中の少女のような言葉の世界の住人であって、それがたまたまこの世に降臨したのだとしても。


 戦前の「乙女」が戦後の雑誌の「少女」に代わり、アイドルやロリータやメイドに商品化されて、いま「少女」というと、「女の子未満」の存在、すなわち(キャロルの)アリスや(オズの)ドロシーにも達しない子供たちをイメージする人もいる。
「女の子」は「女子」も含めると、いま0歳から60歳? 一方で少女のイメージは8歳くらいに落ち着いた?

80年代は違った。なによりも「少女A」がいた。「いわゆる普通img_904823_30872800_0.jpeg
の女の子だわ……早熟なのはしかたないけど、似たようなこと誰
でもしているのよ」。不良でもいい、帰ってこい少女! と思わ
ずにはいられない。



 英語の Girl はちょいと違う。
 トールでタン(こんがり肌)でヤングでラブリー
 通り過ぎるたびにみんな男は Ah! となるのが、 《Girl from Ipanema》.

 『ラバーソウル』にジョンが Girl を歌った、twin のような二曲。

I once had a girl, or should I say she once had me?

の 《Norwegian Wood 》の方が今は有名だが、1966年の日本で繰り返し流れていたのは流れていたのは、《Gir》 の方だ。レノンには比較的珍しい、和声短音階でまとめたバラッドだが、この歌、ジョンの歌唱の独特な情感のテクが必須なのか、記憶に残るカバー・バージョンを聞いた憶えがない。

She´s the kind of girl who puts you down when friends are there

You feel a fool


When you say she´s looking good she acts as if it´s understood

She´s cool, ooo, ooo……

自分の fool と、相手の cool を重ね合わせて、やってられない/抜けられない男の気持ちを歌う演歌である。
このリアルな少女像。明菜と百恵の時代まではこの国にもかろうじて流通していた。
名前からしてノスタルジーである「少女時代」に、それを期待しても無理だな、これは。

 「バカにしないでよ!」の山口百恵もぜひプレイバックしてみましょう。


2011年10月13日

秋をしゃぶろう、頭がヘンになるくらい


10月14日(金) 6:30 PM〜 秋味&秋感覚
      RadioTAKASAKI FM 720 ”Air Place”

夜空に月がきれいです。
この時期になると聞きたくなる
細野晴臣《Honey Moon》
「空にハニムーン(蜜の月)」というところがいい。月がトロっとエロく見えて。
イタロ・カルヴィーノに、地球に下腹部をすり寄せてくるようなエロい月の話があったけど……それは関係ない。
ハリー・ホソノのこのサウンドは、ボサノバもほんのり意識して、でも〈平安日本〉、
音色もkoto(琴) を意識してちょっと違う。
旋律も雅楽の音階を意識してちょっと違う。
CDでもジャケ買いしそうな『TROPICAL DANDY』中の一曲です。どうぞ。

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斎藤哲夫(b.1950)、今年61歳ですか、この人も。私事ながら今日が誕生日の私と同じ年。1学年下の忌野清志郎含めて、同世代、ツーカーなのね。同じ歌詞のラインとか、できてしまったり。

「バイバイグッバイサラバーイ」は38年前じゃった。
「いまのキミは、ピカピカに光って」は31年前。ほら、宮崎美子の、やっぱり女の子のお肉、あのくらいあるとカワイイでしょうが、というアレ。
その斎藤哲夫が、今の季節を歌います。《サンマ焼けたか》

(でも番組と変えて、ここにはちょっと別の歌を載っけさせてください。これ知ってました? 1973年の僕のことが歌われてるみたいで、ちとやべー、オルターエゴ。《吉祥寺》

日本調に戻って、ベーシックですが、いいじゃないですか、この「57577」も。秋の味としては、決定版の迫力あり!
伊藤多賀之、いけいけタカユキ、《鈴虫ラーメン》

他にアニタ・オデイの 《Peel Me a Grape》(あたしに葡萄を剥いて頂戴)などもおかけします。

2011年10月06日

ゲッティもの&キムチの気持ち

10月7日(金) 6:30 PM〜 「おいしい生活」
      RadioTAKASAKI FM 720 ”Air Place”

iTune 検索でも、なかなかいい歌と出会いますな。学習しながらの放送、番組と共に続けましょう。

TRIPLE-P(トリプル・ピー)は沖縄出身、姉弟2人組ユニットで、Alice が姉、プロデユース、作詞、作曲をこなすShunが弟。ロック系ポップスもラップ系ポップスも、しっかりしてます。かけるナンバーは2008年のアルバム『Triple P in Wonderland』からバイリンガルで歌う「スパゲッティ」

ザ・たこさん 「Chanja&Kimchi or DIE!!!」
http://www.youtube.com/watch?v=7UGiDWETQ4Q

ほかに アストラット・ジルベルトの「おいしい水」もかけたら、

蟻さんの好物を考えましょうか。こんな歌がありました。

《Ants like to eat, eat, eat, アップルズ and バナーナーズ》

日本の中学校でも練習している英語ですね。それをナンセンスにすり替えていく歌。Teddy Bear Singers というグループがレコーディングしていました。

Ants like to ate, ate, ate,エイプルズ and ベネイネイズ. . .

Ants like to eat, eat, eat, イープルズand ビニーニーズ . . .

Ants like to ote ote ote, オウプルズ and ボノウノウズ

Ants like to oot, oot, oot, ウープルズ and ブヌーヌーズ . . .

意味から解放された音を転がすこと、これって、実は英語に慣れる早道なんだけどなあ。

2011年09月23日

からきし悲しくない。

9月23日(金) 6:30 PM〜 「悲しきシックスティーズ」
      RadioTAKASAKI FM 720 ”Air Place”


タイトルに「悲しき」をつけるとポップス気分、「哀しみの」をつけるとヨーロッパ映画気分になれるときがありました。
そんな時代の、今また聴いてみたい6つのナンバー。

飯田久彦《悲しき街角》
訳詞:漣さざなみ 健児です。


デビュー三年目、この16歳のころが、一番歌ものっていたと思います。
弘田三枝子《悲しきハート》


サム・クックの《Sad Mood》

ザ・ピーナッツがミーナをカバーした《悲恋》

水原弘《禁じられた恋のボレロ》

尾藤イサオ《悲しき願い》

みんな、お聴かせします!

秋は夕暮れ

9月16日(金) 6:30 PM〜 「You Gatta 聴いてよ」
      RadioTAKASAKI FM 720 ”Air Place”


三橋三智也の《夕焼けとんび》を口ずさみたくなる、秋の夕暮れ。
それに加えて、こんな曲もお楽しみください

守屋浩《夜空の星》

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1959年の子供たちが「チータカタッタ、チータカタッタ」と真似ていた、守屋浩の「夜空の笛」。その始まりを鳴らしてみたら、なんと、この音はテルミンではないですか。−−このころのSFというのかホラーというのか「恐怖の蒸気人間」(そんなのなかった?)みたいな映画でよく鳴っていました。ビーチボーイズが「グッド・バイブレーション」でヒュラヒュラさせたの。これ詞・曲・編みんな浜口庫之助。「アイヤイヤーイ、アイヤイヤーイ」タンバリンが絡んで、かなりウマヘタなパーカッションになっています。


1991年 《夜空の誓い》
(一瞬、中国語の宣伝が出ます)

「ああ、君の声が風の中に混ざっている−−
いつまでも、暗い夜さ、暗い夜さ、いつだって−−」
忌野清志郎と坂本冬美。細野さんも映っています。ホソノ・イマワノ・サカモトで「HIS」(ヒズ)と言ったのでした。


ウルフルズ《夕方フレンド》これは2004年?
「叫びたいよ、泣きたいよ、おまえと、日が暮れるまで、声カレルまで、よー、ユガッタ、フレーーーーンド」
ナイス・シャウト。

プラターズの《Twilight Time》もかけましょうね。

2011年09月09日

南部牛追ボーイズ、イェイ

9月9日(金) 6:30 PM〜 「和物キワ物・ロックで残暑」
      RadioTakasaki FM 720 ”Air Place”

日本の人々の間には古来ビート音楽の伝統があった。何もアフリカ人の子孫が、強制連行先のカリブの島やアメリカ大陸で作りだした音楽に依拠しなくても、自前の電気的ビート音楽を発達させる潜在能力は元来豊かなものがあったはずだ。

という認識に立って、でもやっぱりロックやブルースをかぶらなければできなかった、その意味ではちょっと口惜しいナンバーを特集します。

《ヤギブシ・ラットマン》サラ&メロディ
これ Day tripper ですけど、ヤギブシの忠治ではないが、a handsome gangster のことを歌っています。
こういうCDあったんだ。
http://artist.cdjournal.com/d/sound-of-pacific/3203120631

《深南部牛追歌》布谷文夫
これは『悲しき夏バテ』(1973)に入っています。
冒頭の「油粕」が不明だが、これは「ネブラスカ」の意図的言い間違いという説が有力。「オイラはな、生まれながらの……」で三橋三智也が思い浮かばない層にも、きっと想像で楽しめます。

《Fujiyama Mama》レッド・ペッパー・ガールズ
いまどきの韓国出身、双子の「エ☆ロック」美人姉妹、ステージ見てませんが、〈フジヤヤママ〉をやるのはいい。応援しようか。


《御意見無用》ザ・モップス
これですよ。途中から阿波踊りでツェッペリンになる。
I don't wanna go to school.
I don't wanna go to work.
いいじゃないか、いいじゃないかのヒロミツ・スズキ
あなたはジョン・レノンでもあったのか。
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