2015年10月16日

南雲堂、〈ホーソーン短篇全集〉國重純二個人訳、祝完結



 國重純二個人訳『ナサニエル・ホーソーン短編全集』第三巻(南雲堂)が刊行されました。
 第一巻(1990)、第二巻(1999)とあわせ、全巻完了です。
 一昨年12月14日に亡くなられた氏の、遺稿の整理とフォローアップについては、平石貴樹氏の統括のもと、高尾直知氏を中心に行われました。その経緯は、巻末「あとがき」に簡略に書かせていただきました。完成までには、荒木純子さん、上原正博さん、舌津智之さん、中野学而さん、日比野啓さん、藤村希さん、宮本文さんの手が入っています。
ほぼ未訳だった三篇に関しては、柴田元幸さんと私とで仕上げました。

 前2巻では、巻末の解説が評判でしたが、その役目は高尾さんが引きついで、充実した仕上がりになっていると信じます。
 

                        IMG_1752.jpg

 第三巻、所収26篇のラインアップ
《1843年初出の作品》
1「りんご売りの老人」 The Old Apple-Dealer
2「古い指輪」 The Antique Ring
3「空想の伝導」 The Hall of Fantasy
4「新しいアダムとイヴ」 The New Adam and Eve
5「痣」 The Birthmark
6 「利己主義、もしくは胸中の蛇」 Egotism; or the Bosom-Serpent
7「人生の行列」 The precession of Life
8「天国鉄道」 The Celestial Rail-road
9「蕾と小鳥の声」 Buds and Bird-Voices
10「可愛いダッファダンデリー」 Little Daffydowndilly 
11「火を崇める」 Fire-Worship
《1844年初出の作品》
12「クリスマスの宴」 The Christmas Banquet
13「善人の奇跡」 A Good Man’s MIracle
14「情報局」 The Intelligence Office
15「地球大燔祭」 Earth’s Holocaust
16「美の芸術家」 The Artist of the Beautiful
17「ドラウンの木像」 Drowne’s Wooden Image
18「選りすぐりの人々」 A Select Party
19「自筆書簡集」 A Book of Autographs
20「ラパチーニの娘」 Rappaccini’s Daughter
《1845年初出の作品》
21「P─市の手紙」 P.’s Correspondence
《1850年初出の作品》
22「大通り」 Main-Street
《1852年初出の作品》
23「イーサン・ブランド」 Ethan Brand
24 「人面の大岩」 The Great Stone Face
25「雪人形」 The Snow-Image
《1852年初出の作品》
26 「フェザートップ」 Feathertop

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2014年11月19日

おしらせ3件

2014年 11月 29日 (土) ABC(青山ブックセンター)にて

佐藤良明 × 柴田元幸 トークイベント
『重力の虹』の(楽しい)苦しみ方http://www.aoyamabc.jp/event/gravity-rainbow/

読書に役立つ配布物も用意しますよ。

〜〜〜〜〜〜〜
『週刊読書人』12月12日発売号
『重力の虹』について、斎藤環さんとの対談が乗ります。

〜〜〜〜〜〜〜
『ユリイカ』2月臨時増刊号『不思議の国のアリス』150年記念特集
これに「『重力の虹』とアリス」について書く予定です。
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2012年08月25日

「キーウィ佐藤のポップス進化論」は本日放送です。

今年になって、内容紹介がぜんぜんできていませんでしたが、〈ラジオ高崎〉にて「キーウィ佐藤」の名で毎週15分、かれこれ4年近くDJをやってきました。


このブログに並ぶ内容を、テレビマン・ユニオンの市川プロデューサーが面白がり、NHK相手に働きかけて下さった結果、とりあえず二回だけ、〈キーウィ佐藤のポップス進化論〉、放送が決まりました。


 NHKラジオ第1。本日8月25日と、来週土曜(9月1日)の夜8時5分です。くわしくは、番組ホームページをごらんください。

http://www.nhk.or.jp/radiosp/kiwi/


「らじるらじる」

http://www3.nhk.or.jp/netradio/

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2012年08月15日

BSプライムニュースで、ビートルズ談議をします。

突然ですが、こういう番組に出ます。2時間の生番組です。



『THE BEATLESデビュー50周年 ビートルズとは何なのか』



 BSフジ プライムニュース

817日 午後8時〜9時55分 


 以下、番組HPから。



『THE BEATLESデビュー50周年 ビートルズとは何なのか』


 ロンドンオリンピック開会式でポール・マッカートニーが「ヘイ・ジュード」を熱唱、映像を見ながら一緒に口ずさ

んだ人も多いだろう。


 ビートルズが1962年にデビューしてから今年で50年。今年3月、野田首相は講演でのスピーチで、「日本はポールで、

アメリカはジョン」とTPP問題をビートルズに例え、アメリカとの連携体制を強調した。また、日銀の白川総裁も1月、

ロンドンでの講演で、ビートルズが70年に発表した「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」を引用して、

これまでの日本経済の足取りを解説した。


 ビートルズは、同じ時代を共に生きた団塊世代から現代の若者たちまで、あらゆる世代に大きな影響を与え続けてい

る。デビューから50年経った今でも、我々に大きな影響力を持つビートルズとは一体何なのか? 


 ビートルズに関して多くの著書を持つ、音楽評論家の恩藏茂氏とアメリカ文学者の佐藤良明氏を迎え、60年代のビー

トルズから“世界を変えること”とは何なのかを考える。 



ゲスト:



恩藏茂 音楽評論家

佐藤良明 アメリカ文学者

ほか


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2012年05月16日

学術批評無料情報誌の充実:『REPRE』no.15

表象文化論学会」が創立7年目にして、いよいよ輝きだしたなあという印象をサトチョンは持っています。幕末の出来事を学ぶまでもなく、世の中を再始動させるときは、場をつくり、若くて優れたヴィジョンを束ねるのが一番──ということを、このごろ、特に1970年代生まれの世代の活躍を見るにつけ実感するのですね。

門林岳史さんが中心になって編集している『REPRE』のセンスのよさ+中身の充実も、比類、ないでしょう(あったらすぐにチェックしますので教えていただきたい)。
小特集「メタモルフォーゼ」
 学会誌『表象』と連動しての対談「森村泰昌とダムタイプ」
 ファッション批評誌『fashionista』についてインタビュー
 ベッティーニ氏講演会報告
 研究ノート「メタモルフォーゼとしてのファッション」(平芳裕子)
      「メタモルフォーゼとメタフュジーク」(串田純一)
トピックス → 第3回表象文化論学会賞受賞者
       ほか3件
新刊紹介:東浩紀、岡田温司、岡本源太、桑野隆、長谷川祐子の新著はすべて紹介文つき。
     その他共同執筆企画や翻訳書も紹介文つきで載っています。
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2012年04月24日

人々のうた、大研究。

民謡からみた世界音楽──うたの地脈を探る
Folk Song as World Music
ミネルヴァ書房2012年3月刊行

この本は日本のポピュラー音楽研究の拡がりを示す画期的な業績だと思うので、
その内容を以下に詳しく紹介します。

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序章  うたに脈あり…………………………………………………………………………細川周平 
    1 民謡、この面妖なもの
    2 もうひとつのあらすじ 


第I部 民謡を考える──ー概念の形成史

第1章 黎明期の民謡収集・研究とヘルダ──の「民」の概念…………………………阪井葉子
    1 ヘルダーの民謡論と「民」の概念
        「無学で感覚的な民」──古い歌謡へのまなざし
        「野生の民」──はるかな土地へのまなざし
        社会的な距離からみた民
    2 批判者ニコライ
    3 ロマン主義化された「民」の概念──アルニム、ブレンターノとグリム兄弟
    4 「民」概念の変容と第二次大戦後のヘルダー評価

第2章 インドにおける「フォーク」概念の変遷と特徴………………………………井上貴子 
    1 インドの言語政策と「フォーク」概念
    2 サンスクリット語の音楽理論書の記述
    3 英領期における「フォーク」概念の導入
    4 独立後の「フォーク」概念と対応する現地語
        ヒンディー語の場合  タミル語の場合
    5 独立後の「フォーク」の定義と芸能の分類
    6 「フォーク」概念の地域性と政治性

第3章 憂鬱の系譜…………………………………………………………………………大和田俊之
      ──黒人コミュニティ向けの定期刊行物にみる「ブルース」の変遷
    1 憂鬱の研究史
    2 憂鬱の病理学
    3 憂鬱の音楽学
    4 憂鬱のモダ子アイ

第4章 ローマックス父子の活動…………………………………………………………柿沼敏江
       ──「民謡」から「歌唱様式」へ
    1 初期の民謡研究における「民謡」概念
    2 カウボーイ・ソングと黒人の歌
    3 ニューディール時代と『我らが歌の国』
    4 歌唱様式へ
    5 「オーセンティシティ」再考に向けて

第5章 柳田民謡論の可能性……………………………………………………………武田俊輔
       ──歌の発生とその伝承の「場」をめぐって
    1 メディア論としての柳田民謡論
    2 一九二〇〜三〇年代における「民謡」とメディアの位相
    3 「流行眼」と「民謡」と──民謡の「新しさ」と表現の自発性
    4 「民謡」生成の「場」──発生のメカニズムとオーディエンス論
    5 メディアの重層性と「場」への考察

第6章 兼常清佐の民謡論を読む………………………………………………………藤田隆則 
    1 日本音楽研究者としての兼常滑佐
    2 兼常の民謡研究
        兼常の生涯  第二期  第四期  民謡研究の最終地点
        博士論文の概要
    3 民謡旋律のモデル化
        民謡の旋律  基本の三音  基本の三音からの下行と上行
        無造作かつ冗長?  基本の三音から展開するパターン
        曲としての形式  第二効目類別の含意  基本の三音の射程
    4 シラブル間緩急処理
        立論への自己規制  言葉と歌の調和
        言葉の意味がわからなくなる原因  シラブル間緩急処理
        具体的観察と対照の方法
    5 兼常の民謡観
        言語の一種としての民謡  名もない草花としての民謡

第7章 『日本民謡大観』前夜…………………………………………………………島添貴美子
       ──町田嘉章の初期の民謡調査
    1 町田嘉章と民謡
    2 町田の民謡調査
        民謡の「採集」  採集手帳にみる現地調査
    3 『日本民謡集成』にみる資料の整理と分析
        『集成』の目的  柳田民謡分類案の修正  名称の付け替え
        面としての仕事歌の分布

第8章 統合する「民謡」、抵抗する「民謡」……………………………………林 慶花
       ──南北朝鮮における「民謡」概念の相違をめぐって
    1 民族を結ぶ「民謡」という幻想
    2 「民謡」概念の導入
    3 新しい「民謡」創出をめぐる南北朝鮮の歩み
    4 抵抗の記憶を蘇らせる──一九八〇年代の韓国における民衆歌謡運動


第 II 部 民謡を伝える──メディアの役割

第9章 ホールでうたう………………………………………………………………長尾洋子 
       ?大正期における演唱空間の拡大と民謡の位置
    1 はじめての全国民謡大会…
    2 ホールヘの視座
    3 寄席から劇場ヘ──安来節
    4 神田の青年会館、錦輝館、和強楽堂
        追分節の東京進出
        後藤桃水による「準備工作」──追分節から民謡の普及へ
    5 ホールの効用

第10章 沖縄音楽レコードにおける〈媒介者〉の機能…………………………高橋美樹
       ──一九三〇年代・日本コロムビア制作のSP盤を対象として
    1 近代沖縄音楽の録音と〈媒介者〉
    2 レコード会社との媒介
        沖縄音楽レコード制作の経緯  録音された沖縄音楽の主なジャンル
    3 歌手・演有家との媒介
    4 日本コロムビアのレコード制作
        一九三〇年代〜四○年代における制作活動  レコード制作システム
    5 媒介者としての喜舎場永c
    6 沖縄音楽レコードの歴史的意義

第11章 かっぽれ百態………………………………………………………………竹内有一
    1 「かっぽれ」への視座
    2 「かっぽれ」の原拠は何か
        和歌山民謡との関連性  近世の俗謡(はやり歌)との関連性
    3 「かっぽれ」の完成まで
        大道芸で「暢気社会を驚かせてやらう」  大道芸から大芝居へ
        九代目團十郎の「かっぽれ」──歌舞伎台本からわかること
        レコード吹き込み──梅坊主の十八番から伝承芸へ
    4 流転する「かっぽれ」
        陸軍による編曲と吹奏楽  国葬の「かっぽれ」──選曲は正しかった!?
        さらなる越境へ  五線譜出版
        もうひとつの「かっぽれ」──シーボルトの Boo-su-ni kappore
    5 「かっぽれ」の精神──「フラメンコかっぽれ」に継承されたもの

第12章 ハワイの盆踊り歌…………………………………………………………早稲田みな子
       ──日系ディアスポラ文化としての民謡の形成
    1 ハワイの盆踊りの歴史
    2 ハワイ「福島音頭」の変容
       ホノルルの「福島音頭」=「相馬盆唄」=シティー・スタイル
       エヴァとマウイの「福島音頭」=プランテーション・スタイル=「福島盆踊り唄」(?)
    3 ハワイ「岩国音頭」の変容
        日本の「岩国音頭」のレパートリー
        ハワイの「岩国音頭」のレパートリー
        ハワイの「岩国音頭」に残る古い特徴
    4 ホームとつながりつつ変化するディアスポラ文化

第13章 ハワイ日系人の「ホレホレ節」…………………………………………中原ゆかり
       ──ハリー・ウラタの取り組みと影響
    1 「ホレホレ節」の復活とハリー・ウラタ
    2 「ホレホレ節」との出会い
    3 旋律への興味と保存への意欲
    4 正調「ホレホレ節」へ
    5 うたわれる「ホレホレ節」
    6 「ホレホレ節」復活の意味

第14章 歌の実践にみられる「田舎」の創造……………………………………倉田量介
       ──キューバのプント・グァヒーロをめぐって
    1 キューバの民謡
    2 「農民音楽」とは
       種類  楽器  演奏の目的  録音メディアおよび放送メディア
    3 「農民音楽」の実践者
    4 現地の民俗学者による「農民音楽」の解釈をめぐる考察
    5 「農民音楽」を取り巻く今日の環境

第15章 ベネズエラ民謡「ホローポ」の創造……………………………………石橋 純
       ──知識人と民衆知
    1 「民謡」以前──ファンダンゴヘのまなざし
    2 「ベネズエラ民謡」ホローポの誕生
    3 ホローポの民衆知
       楽器編成  和声循環の型と即興演奏  ノリの裏表とその転換
    4 「本物」のホローポ発見と大衆音楽化
       大衆音楽ジャンルとしての「民謡」の成立  民謡ブームの寵児たち
       都市教養層とホローポ
    5 民衆文化をめぐる価値転換
       新しい歌と都市弦楽  ノリの客体化
    6 民衆文化と都会人

第16章 「ダニー・ボーイ」は戦争に行った……………………………………森 博史
        ──歌から立ちあがってくる物語
    1 曲名不詳のメロディから「ロンドンデリー・エア」へ
        「曲名小計」のメロディ
        アイルランド系文化人と「ロンドンデリー・エア」
        イギリス音楽界における「ロンドンデリー・エア」
        曲の出自に対する疑問と探究
    2 「ダニー・ボーイ」とその作詞者ウェザリー
        「ダニー・ボーイ」という詩作品  歌詞に見られるふたつの要素
        失われた第三スタンザ?  バラッドの継承者
    3 合衆国における「ダニー・ボーイ」
        歌手のシューマン=ハインク
        自由公債販促キャンペーン (Liberty Bond Campaign)
        「兵士の母」(Soldier's Mother)
    4 映画『ダニー・ボーイ』と戦争がつくりあげる物語


第 III 部 民謡をつくる──創作と編曲

第17章 一九世紀ブダペストの「民謡」……………………………………………横井雅子
    1 ”まちがって民謡とみなされていた” 歌
    2 当時の ”民謡” をめぐって──一九世紀における民謡集を手がかりに
    3 多様な都市住民のための娯楽と ”民謡” …
       ブダペストの市民たち  新たな市民が欲した ”民謡”
    4 人々が ”民謡” に求めたもの

第18章 バルトーク『子供のために』をめぐって…………………………………伊東信宏
    1 『子供のために』の位置
    2 『子供のために』の成立と版
    3 以前の編曲との比較
    4 第II巻第34番「葬送」
    5 その後の民謡編曲作品

第19章 どうして沖縄ふうなんだろう………………………………………………三井 徹
       ──英系米民謡の旋律変形
    1 沖縄的音階版「プリティ・ポリ−」の譜面
    2 沖縄的音階版の間接音源…
    3 一九二七年のB・F・シェルトン版
    4 一九三七年のE・C・ボール版
    5 シェルトン版とボール版の比較


第20章 〈民謡〉から流行歌へ………………………………………………………松村 洋
       ──タイのラムウォン歌を中心に
    1 タイ歌謡
        王都の歌・地方の歌  プレーン・タイ・サーコン
    2 ラムウォンの誕生
        ラムトーンからラムウォンヘ
        ピブーンソンクラーム政権のワッタナタム政策  ラムウォンの近代性
    3 流行歌とラムウォン
        広報局洋楽団  ルークトゥン歌謡に流れ込んだラムウォン
    4 近代化と伝統歌謡

第21章 ジャズ民謡の系譜……………………………………………………………細川周平
       ──忘れられた雑種音楽
    1 いつもの、それとも新奇な組み合わせ?
    2 鳥取春陽──道頓堀でジャズる
    3 服部良一と門下生──スウィング編曲の完成
    4 杉井幸一──ジャズもタンゴも乗り越えて
    5 ジャズ民謡をめぐって
    6 戦後の流れ──海外のジャズ界との接触
    7 民族性と陳腐性
    8 間歌的・発展的継承
    9 ジャズと民謡の収斂と離散

第22章 三橋美智也とうたごえ運動…………………………………………………輪島裕介
       ──昭和三〇年代における「民謡」の地位
    1 民謡は戦後に隆盛した?   
    2 三橋美智也の民謡調流行歌
       民謡的歌唱法・「望郷」モチーフ・「勤労学生」イメージ
    3 左派・進歩派による流行歌批判と肯定的民謡観
       「俗悪文化」としての「日本調」歌謡  左派・進歩派の「民謡」概念
    4 三橋三智也の民謡観
    5 「民謡」の拡散
       ジャズ/ポピュラーのレパートリーとしての「民謡」
       三橋美智也「達者でナ」(一九六〇年)
       「民謡の時代」としての昭和三〇年代

第23章 三輪眞弘「東の唄」と「ありえたかもしれない民謡」の虚実……………岡田暁生
    1 三輪眞弘と「フィクション」
    2 柴田理論とアルゴリズム
    3 「束の唄」と「日本民謡」の換骨奪胎
    4 「ありえたかもしれない」から「ある」へ
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音楽マガジンの進化について

 携帯端末の向こうはいつも音楽ライブラリー……という魔法のユートピアが実現して、音楽雑誌が変わりつつある。

 ▽最新のムーブメントを盛り上げる(だいたいムーヴメントというのが盛り上がってないでしょ)
 ▽最新の音盤を紹介する(それなら別に紙媒体で読まなくてよい)

という機能はあまりどうでもよくなり、それに変わって、

 ◎誰でもアクセスできる数十万曲(かな?)を整理したり知識を与えたりすることが、音楽誌の役割となってきたか──というのが僕の私感。

 まあ各人各様の感想があるでしょうけど、共に創刊第二号を迎えた『アルテス』と『音盤時代』の、意義ある存続を応援していきたいと思います。

 『アルテス Vol.2』(Spring 2012)の特集は「アップルと音楽」で、アップル歴17年の鈴木さんとアップル歴16年の木村さんによる編集。二人とも若いなあ──と、「歴」と言えるかどうか知らないが、26年前のマックプラスなどで日本語を書いていたサトチョンは思う)
 その『アルテス』で、

 輪島祐介〈連載〉「カタコト歌謡の近代」
に続いて
 大和田俊之〈新連載〉「倍音と幽霊」が始まった。
 
 細川周平編著『民謡からみた世界音楽──うたの地脈を探る』(ミネルヴァ書房、2012年3月刊行)
(これ、目次を載せているサイトが見つからない。あとでこのブログに載せよう)

という24人の共同大著では、「ブルース」という言葉の使用を19世紀黒人社会に追い求めた大和田君。こちらでは当面、アメリカン・ルーツミュージックの宝庫 Anthology of American Folk Music で有名なハリー・スミスに焦点を絞っていくらしい。


『音盤時代 no.2』は鳥取の浜田さんが、想像するに孤軍奮闘、がんばって編集しておられる。
 中特集「音盤遊び」のお題が、メロディー道
 
細川周平が「ゲリー・ゴフィン/キャロル・キングを聞きながら」
というのを書いて、モンキーズについて語ったりしています。

小西康陽の「メロディ・メーカーについて」は、イギリスの雑誌のことじゃなく、小西康陽をポール・マッカートニーやかまやつひろしと比較対照しながら論じているエッセイ。

僕自身は、お題の語呂「メロディ道」の語呂が気に入って、ダジャレ的に「メロディー度」なるものを、いろんな音楽について考え考えてみました。アフリカ系の非メロディ系、引きちぎりリズム・ミュージックが音楽革命をもたらしたはずの20世紀を超えてなお健在なメロディってものついて、サトチョン的パラノイア思考が始まる、
 佐藤良明「メロディはなぜいつまでも強いのだろう」
も、よろしければどうぞ。

この雑誌、レコードガイドも、オタクに走らず手頃です。
中特集ではない、本来の特集で、サトチョン的にツボは、
 湯浅学「不穏讃歌──ニューマンとニルソン」
でありました。
 
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2012年04月21日

『表象06』が発売になります。

刷り上がった『表象06』が月曜社さんより届き、会費を納めた会員への発送をきのう終えました。

一学会誌でありながら、日本の人文学のこれからを担う「キラ星」の論文を集めた『表象』には、本物の刺激があることを請け合います。

森村泰昌氏をフィーチャーしての、ペルソナ論特集にももちろん力が入っておりますが、

実は本号の白眉は、会員の近著に、充実の執筆陣がじっくりと評する「書評」のページにあるのではないかと、編集人としては考えている次第。

いずれにせよ、以下の目次をごらんくだされ。(解像度の悪いときは画像をダブルクリックして見てください。)

こちら、月曜社さんのブログです。

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刷り上がりました、『LAヴァイス』

新潮社装幀室のお仕事。今回も感服です。

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2012年02月24日

「週間ブックレビュー」で中村和恵、國分功一郎など

BS週間ブックレビューで以下の本を紹介します。

放映日がすぐです。以下のサイトで確認してください。
http://www.nhk.or.jp/book/next/index.html


【BSプレミアム】2012年2月25日(土) 午前6時30分〜
【BSプレミアム】2012年2月27日(月) 午前2時15分〜
【BSプレミアム】2012年3月 2日(金) 午後0時00分〜


担当する合評本は中村和恵さんの『地上の飯』

同時出演者:小池昌代さん、風間トオルさん
司会:室井滋さん

他に最近読んで面白かった本として
國分功一郎著『暇と退屈の倫理学』

『鶴見俊輔語録A この九十年』

についてもしゃべります。
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